フランス人ピアニストのブラームス ピアノ協奏曲 第1番
立て続けに若手~中堅ピアニストによるブラームスのピアノ協奏曲第1番の新録音が出た。早速買って何回か聴いてみました。
フランス人ピアニストはベートーヴェンやシューマンは弾くけれど、ブラームスはあまり採り上げないという印象が勝手にありましたが、2人のピアニストによる録音が立て続けに出ました。
全くの憶測ですが、コルトーが(ワグネリアンだったために?)ブラームスを弾かなかった(それ故饒舌な演奏解釈が書き込まれたコルトー校訂版の楽譜もない)のが影響しているのかなとも思いましたが、まぁブラームスの曲自体ベートーヴェン以上にドイツ的気質の権化みたいなところがあるので、実際フランス人の感性に合わないというのもあったでしょう。
ただ、この曲ではエレーヌ・グリモーがゾッコン愛している曲で、その思い入れが燃焼した録音もあり(いや、好き嫌いあると思いますが、何回か聴いていると好きになります)、それが伝染したのかなと勝手に思いました。
で、東京で毎年恒例となったラ・フォル・ジュルネ(しかし一回も行ったことなく^^;)での来日も続き、最近では諏訪内晶子さんのベートーヴェン ヴァイオリンソナタ集の録音でもピアノパートを担当するなど活躍中のニコラ・アンゲリッシュ。一見、アルゲリッチみたいな名前なので、アンゲリッチなどと呼ばれていたこともあったが、アンゲリッシュで定着した模様。Virginレーベルからはむしろルノー&ゴーティエのカプソン(キャピュソン)兄弟との室内楽との演奏が有名だったけれど、このところは立て続けにブラームスのピアノ作品の録音を出しています。1970年生まれですから、もはや若手ではないけれど、何となく若手イメージがあります。
このブラームスのピアノ協奏曲第1番はヤルヴィ指揮フランクフルト放送響で弾いています。やはり想像通りと言うべきか、ペダルが深めのフランス人っぽい響きです(もっとも、彼自身は見た目のなんとなくスマートさ欠如感(失礼)からも見受けられるように、アメリカ生まれ)。個人的にはもう少し和声変化に応じて細かめにペダルを踏みかえるアプローチが好きですが、あえて茫漠とした響きを求めるのもまぁアリでしょう(通常ですと響きが汚くなり、失敗する可能性は高くなるのですが)。ブラームス小品集(Op.116-119)では何となくブラームス独特の渋い滋味に欠ける感じではあったのですが、この曲では割とボヤーとした響きを生かす方向での弾き方です。技巧的には全く問題なしですが、何となくインパクトに欠けるのも事実。
カップリングは、盟友フランク・ブラレイとの連弾でやはりブラームスのハンガリー舞曲が抜粋で入っています。こちらの方が稀少性という意味では聴きモノかもしれません。ちなみにカプソン兄弟はこれまでピアノを含む室内楽を録音する際、繊細・叙情的なレパートリーはブラレイと、力強い系のレパートリーはアンゲリッシュと録音していてなかなか面白い使い分け(?)です。個人的にはブラレイのピアノの方が好きです。
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で、個人的により共感できたのはセドリック・ティベルギアンの演奏。
1998年にロン・ティボー優勝でもう30代ですから思ったほど若くなかったです。ビロフラーヴェク指揮BBC響のオケ。ティベルギアンはよりクリアな響きを志向しているのが感じられ、ペダルは原則として和声ごとに踏み変えています。思い切りもよく、フレッシュな感じがあります。私はこうしたアプローチの方が好きです。実際の音量的にはおそらくアンゲリッシュの方が体格から判断してもあるのでしょうが、より仔細に楽譜を読み込んでいる感じがします。
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Comments
変化するの?
Posted by: BlogPetの卯っちゃん | April 12, 2008 at 08:16 AM