ルドルフ・ブッフビンダーのブラームス ピアノ協奏曲第1番
NHKホールで聴いてきました。
ルドルフ・ブッフビンダーは日本では若干マイナーなピアニストでしょうが、ウィーンをベースとするピアニストの中ではおそらく今最も巨匠という位置に近いのではないでしょうか。 アーノンクールが協奏曲のソリストとしてよく起用しているようでした。
今回のブラームスの協奏曲もアーノンクールとの録音がありますが、私はむしろ彼が弾き振り&ライブで録音したモーツァルトとベートーヴェンの協奏曲全集が大好きです。
で、これほど全編満足した演奏を聴いたのは久しぶりです。あくまでもマッチョな曲でそれほど泣ける曲ではないのに、不覚にもジーンと来てしまいました。
実に自然でおおらかな演奏です。ピアノの扱い方を本能的に心得ています。グリモーみたいに挑みかかったり(好きですけど)、アンデルジェフスキみたいに顕微鏡で覗くようなこと(好きですけど)は一切いたしません。
あえていうとシフに近いかもしれませんが、シフの場合は神経質な繊細さがありますが、ブッフビンダーはもっとおおらかで風格があります。
こんなにピアノが鳴らせたら楽しいだろうなあと思うくらい、ピアノがよく鳴ります。とはいえ2楽章の胸にグっとくる和声も本当に美しいです。実は重箱の隅をつつくようにスコアを吟味した上で弾いているのかもしれませんが、そういう作業を全く感じさせず、本能的に鳴らすべき音、ダイナミクスの付け方を知っているような弾きっぷりです。61歳にしてこの若々しさ。素晴らしいです。
指揮はフォスター。指揮自体はともかく、なんだか今回はN響が不安定なのでした。特にこの曲では重要な旋律を任されるホルン。しかし奏者というよりも、楽器のせいかなとも思います。ホルンはいつもオケの楽器の中でも際立って発音が不安定な楽器に聴こえます。おそらくデニス・ブレイン並みにうまくないとキレイに聴こえないような気までします。
☆ブッフビンダーのブラームス ピアノ協奏曲第1番とバラードOp.10
| Brahms: Piano Concerto No. 1; Four Ballades Op.10 | |
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